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Column · Doukabin
全国 出張買取

銅花瓶(どうかびん)とは。中国青銅器を源流に、床の間と
仏前を彩ってきた鋳銅の花器の美。

緑青の緑と赤銅の照りが景色をなす、銅・青銅(唐銅)の花器「銅花瓶」。中国・殷周の青銅器を器形の祖とし、仏前の華瓶、床の間の花入、茶花・華道の花器として日本の暮らしに息づいてきました。唐物の古銅から高岡銅器・金工作家の名品まで、その歴史と見どころ、そして売却をお考えの方へ向けた価値の見極め方を、古美術商の視点でご案内いたします。

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What is Doukabin

そもそも、銅花瓶とは何でしょうか。

Definition

銅花瓶(どうかびん)とは、銅や青銅(唐銅)を鋳造・加工して作られた花器のことです。花を生けるための器で、仏前の供花(花立)、床の間の花入、そして茶花・華道の花器として、古くから日本の暮らしを彩ってきました。その器形の源流は、中国・殷周時代の青銅礼器にさかのぼります。時を経て器面に生じる緑青(ろくしょう)の緑や、赤銅色の照りが、金属ならではの深い「景色」を生むのが銅花瓶の魅力です。

銅花瓶の早わかり
読み方
どうかびん・どうかへい(別名:銅花入〈どうはないれ〉・銅製花器・青銅花瓶・唐銅花瓶)
ひとことで
銅・青銅で作られた花器。花を生ける器で、仏前・床の間・茶花・華道に用いる
素材
銅・青銅・唐銅(銅合金)・砲金など。表面は緑青の緑、赤銅色、宣徳銅風の黒褐色など多彩
器形の別
砧形・尊形・鶴首・経筒形、獣耳や遊環を付けたものなど。中国青銅器の器形を写したものが多い
加飾の技
象嵌(布目象嵌)・彫金・塗金・鍍金など。蝋型鋳造による細密な造形も
源流
中国・殷周時代の青銅礼器(尊・觚・壺など)。仏教とともに金銅の器が日本へ伝来
盛期
室町に唐物の古銅花入が珍重され、桃山〜江戸の茶の湯・華道で花器として定着。江戸期に高岡銅器が発展
主な産地
高岡(富山県/日本一の銅器産地)・京都(京銅器・京金工)ほか。近代には金工作家の名品も
用途
仏花(三具足の花立)・茶花(床の間の花入)・華道の花器。時代物は鑑賞・蒐集の対象

本ページは、銅花瓶について深く知りたい方に向けた解説コラムであると同時に、銅花瓶・銅花入の売却をお考えの方へのご案内です。
「実家の床の間や仏壇、蔵から銅の花瓶が出てきた」「作者も価値もわからない」「緑青がふいている・へこみがある」——そうしたお品も、まずは現状のまま、古美術もりたへお気軽にご相談ください。全国どこへでも、無料で出張・査定にお伺いいたします。

Chapter 01

銅花瓶とは — 定義と別名

銅花瓶は、銅・青銅・唐銅(からかね)といった銅系の金属を鋳造して作られた花器です。「銅花瓶」と書いて「どうかびん」、あるいは「銅花入(どうはないれ)」「銅製花器」とも呼ばれ、材質や用途、時代によって呼び名は少しずつ異なりますが、指すものは同じ——花を生けるための銅の器です。仏前に花を供える華瓶(けびょう)、床の間に据える花入、茶席や華道の花器と、暮らしのさまざまな場に置かれてきました。

陶磁やガラスの花器とちがい、銅花瓶は金属ならではの重みと、時とともに深まる色の変化が持ち味です。鋳上がったばかりの銅は赤みを帯びていますが、年月を経ると空気に触れて緑青(青緑の錆)が生じ、あるいは着色によって黒褐色・赤銅色の落ち着いた色調へと移ろいます。この色の景色こそ、銅花瓶を単なる器ではなく、時間を味方につけて育つ工芸たらしめている要素です。

銅花瓶(どうかびん)
最も一般的な呼称。銅・青銅で作られた花器全般を指します。
銅花入(どうはないれ)
茶の湯・華道の世界で好まれる呼び方。「花入」は花器を指す言葉です。
唐銅(からかね)
銅に錫・鉛などを加えた銅合金。落ち着いた色と味わいから、花入・茶道具に重用されます。
華瓶(けびょう)
仏前に花を供える器。仏具としての銅花瓶(花立)を指す言葉です。
古銅(こどう)
古い時代の銅器、とりわけ中国渡来の古い銅の花入を指し、茶席で格の高い花器とされました。
Chapter 02

銅花瓶の歴史 — 中国青銅器から床の間へ

銅花瓶の物語は、花器としてよりもはるか昔、中国・殷周時代の青銅器にさかのぼります。今からおよそ三千年以上前、中国では高度な鋳造技術によって、祭祀に用いる尊(そん)・觚(こ)・壺(こ)といった青銅の礼器が数多く生み出されました。これらの荘重な器形は、のちの時代の金属工芸の「模範」となり、日本の銅花瓶の器形にも脈々と受け継がれていきます。

  • 中国古代
    青銅礼器の誕生:中国・殷周時代、祭祀のための青銅器(尊・觚・壺など)が高度な鋳造技術で作られました。その重厚な器形は、のちの花瓶の姿の源流となります。
  • 金銅の器の伝来:仏教とともに、金銅(金メッキした銅)や青銅の仏具が中国・朝鮮半島を経て伝わりました。奈良・正倉院には、当時の金属工芸の粋を伝える器が今も遺されています。
  • 仏前の花立として定着:仏前を荘厳する三具足(香炉・燭台・花立)が整い、その「花立」として銅の花瓶(華瓶)が広く用いられるようになります。仏具としての銅花瓶が暮らしに根づいた時代です。
  • 唐物の古銅花入:中国から渡来した古銅の花入が「唐物」として珍重され、書院飾りや立花(りっか)の器として重んじられます。銅花瓶が「格の高い花器」として位置づけられていきました。
  • 茶の湯・華道での隆盛:茶の湯において、唐銅・古銅の花入は「真(しん)」の格をもつ花器として尊ばれました。華道諸流の発展も花器の需要を広げます。1611年には加賀藩が鋳物師を招き、高岡銅器が芽生えました。
  • 金工作家と万博:明治期、高岡・京都の鋳金・象嵌が万国博覧会で高い評価を受け、花瓶は日本を代表する美術工芸品となります。1975年(昭和50年)、高岡銅器は国の伝統的工芸品に指定されました。銘のある金工作家の花瓶も蒐集の対象です。
  • 暮らしの変化とともに:床の間文化の変化により、家庭に眠る銅花瓶が数多く残されています。唐物古銅の名品から現代の量産品まで幅は広く、その位置づけの見極めが、いま古美術商に求められています。
来歴(伝来)は評価の手がかりになります

旧家・茶家・寺院に伝わった銅花瓶は、その来歴そのものが大切な見どころです。共箱・箱書・落とし(内筒)・購入時の資料・家の記録などが残っていれば、ぜひ一緒にお見せください。お品の位置づけを正しくお伝えするための、大切な手がかりとなります。

Chapter 03

素材と色 — 唐銅・青銅・緑青の景色

銅花瓶と一口に言っても、用いられる金属はさまざまです。純銅に近いものから、錫や鉛を加えた合金まで、配合によって色味も鋳上がりの質感も変わります。査定の折にも、まず地金(じがね)が何であるかを見極めます。

主な素材

青銅(せいどう)
銅と錫の合金。古代の礼器から連なる、最も由緒ある素材です。時代を経ると緑青をまとい、深い景色を生みます。
唐銅(からかね)
銅に錫・鉛などを加えた合金で、茶道具・花入に好まれます。落ち着いた色調と鋳肌の味わいが持ち味です。
素銅(すあか)・砲金(ほうきん)
素銅は純銅に近い赤みの強い銅、砲金は青銅の一種。用途や表現に応じて使い分けられます。

色の景色

緑青(ろくしょう)
銅が酸化して生じる青緑の錆。銅花瓶では時代を映す「景色」として尊ばれることが多く、安易に落とすべきではありません。
赤銅色(しゃくどういろ)
磨かれた銅がみせる赤褐色の照り。緑青の緑と対をなし、光の当たり方で豊かに表情を変えます。
黒褐色(宣徳銅風)
着色によって落ち着いた黒褐色に仕上げたもの。中国・明代の名銅「宣徳銅」を思わせる色調です。

高岡をはじめとする産地では、おはぐろやカリヤス液など自然素材を用いた「着色(ちゃくしょく)」の工程が発達し、同じ銅でも緑青・黒褐色・赤銅色と、さまざまな色合いを引き出してきました。銅花瓶の色は塗料ではなく、金属そのものの化学変化と職人の手仕事から生まれる——だからこそ、時とともに深みを増していくのです。

Chapter 04

器形(種類)— 砧・尊・鶴首・遊環

銅花瓶の見どころの第一は、なんといっても器形(きけい)です。花を引き立てる器としての均整と、金属ならではの重厚感。その多くは、中国青銅器の器形を写し、あるいは茶花・華道の用に合わせて洗練されてきました。代表的な形を挙げます。

砧形(きぬたがた)
中央がくびれ、上下が開いた形。布を打つ道具「砧」に似ることからの呼称で、茶花の花入に多く見られます。
尊形(そんがた)
中国青銅器の酒器「尊」に倣った、口縁が大きく開く重厚な形。荘重な佇まいが持ち味です。
鶴首(つるくび)
首が細く長く伸びた形。鶴の首に見立てた呼び名で、一輪挿しの花入に好適です。
獣耳・遊環(じゅうじ・ゆうかん)
肩に獣面などの耳を付け、そこに動く輪(遊環)を通した装飾。中国青銅器に由来する格式ある意匠です。
経筒形・寸胴・袴腰
円筒形や、裾が袴のように広がる形など。用途や好みに応じて多彩な器形が作られました。
尊形の古銅花瓶の全体 — 口縁が大きく開き、胴に雷文の飾り帯をめぐらせた重厚な銅花瓶
Overview中国青銅器の器形を写した尊形の銅花瓶。大きく開く口縁、張りのある胴、胴をめぐる雷文の飾り帯に、緑青と赤銅の景色が重なります。荘重な佇まいが持ち味の一例です。

掲載した花瓶は、口縁がラッパ状に大きく開き、胴に古代文様の帯をめぐらせた尊形の一例です。均整のとれた器形と、緑青・赤銅が織りなす色の景色が響き合い、金属の花器ならではの存在感を放っています。器形の格と均整、そして鋳上がりの味わいは、銅花瓶を評価するうえで欠かせない観察点です。

Chapter 05

加飾の技法 — 象嵌・彫金・塗金・蝋型

銅花瓶の魅力は器形だけではありません。器面をいろどる加飾(かしょく)の技——金属工芸のさまざまな技法が、一つの花瓶に凝縮されています。とりわけ高岡をはじめとする産地では、鋳造・研磨・彫金・象嵌・着色をそれぞれ専門の職人が担う分業のもとで、高度な表現が磨かれてきました。

象嵌(ぞうがん)
地金に溝や布目を刻み、金・銀など異なる金属を嵌め込んで文様を表す技法。布目象嵌が代表的です。
彫金(ちょうきん)
鏨(たがね)で器面に文様を彫り出す技。線の冴えと立体感が見どころとなります。
塗金(ときん)・鍍金
金を焼き付け、あるいは鍍して器面を飾る技法。緑青地に金を散らすなど、豊かな色の景色を生みます。
蝋型鋳造(ろうがた)
蜜蝋で原型を作り、焼き流して鋳型とする技法。細密で有機的な造形を金属に写し取ることができます。
緑青地に塗金の金を散らした秦蔵六の銅花瓶と、署名・落款が記された桐の共箱
Craft & Box緑青地に塗金の金を散らした、名工・秦蔵六の銅花瓶と、その共箱。箱の表には作者の署名、蓋裏や側面には落款(印)が記され、来歴と作者を示す大切な手がかりとなります。

掲載した花入は、京の名工秦蔵六(はた ぞうろく)による銅花瓶で、深い緑青の地に塗金の金を雲のように散らした、加飾の妙をみせる一例です。あわせて写る共箱(ともばこ)には作者の署名と落款が記されており、こうした付属は作者・来歴を裏づけ、評価を大きく左右します。花瓶本体だけでなく、箱や付属もそろえてお見せいただくことをおすすめする理由がここにあります。

Chapter 06

見どころ — 鋳肉・景色・共箱の銘

銅花瓶を手に取ったとき、古美術商がまず確かめるのは鋳肉(いにく)——鋳上がった金属の肌の質と厚み、そして手にしたときの重量感です。良い鋳物は、肌にほどよい張りと味わいがあり、持ったときの重みにも品格が宿ります。次に見るのが、緑青や赤銅がつくる色の景色。長い年月がもたらすこの表情は、後から作ることのできない、時間そのものの記録です。

そして忘れてならないのが、銘と共箱です。高台裏や胴に切られた作者の銘、そして共箱に記された署名・落款は、その花瓶がいつ・どこで・誰の手で作られたかを教えてくれます。無銘であっても、器形・鋳肉・加飾の総合から時代や作り手の見当をつけるのが、古美術商の仕事です。

「磨いてから」は禁物です

「緑青がふいて汚れているから、きれいに磨いてから見てもらおう」——そのお気持ちはよくわかります。しかし銅花瓶において、緑青や古色は多くの場合そのものが価値です。金属磨きや研磨剤で磨いてしまうと、時代の景色が失われ、かえって評価を下げてしまうことがあります。まずは現状のまま、お写真か現物をお見せいただくところからお始めください。

Chapter 07

主な産地と作家 — 高岡銅器・京銅器

銅花瓶は特定の一産地に限られた工芸ではありませんが、素材と鋳造技術、そして職人の技が結びついた代表的な産地があります。産地ごとの特徴を知ることは、査定の手がかりにもなります。

Takaoka · Toyama高岡(富山県)

日本一の銅器産地。1609年に前田利長が高岡城へ入り、1611年に鋳物師を金屋町へ招いたことに始まります。当初は鉄の鍋・農具でしたが、やがて銅器へ。花器を代表品目とし、1975年に国の伝統的工芸品に指定されました。鋳造・研磨・彫金・象嵌・着色の分業が生む多彩な表現が持ち味です。

Kyoto京都(京銅器・京金工)

茶の湯・華道の本場として、格の高い花入・茶道具の需要に応えてきた土地。洗練された唐銅の色合いと、京らしい上品な意匠が受け継がれています。

Chinese Antique唐物(中国渡来)

中国から渡来した古銅の花入は、室町以降「唐物」として珍重されました。青銅器を源流とする器形と、長い時代がもたらす古色が、茶席で「真」の格の花器として尊ばれます。

Modern Masters近代の金工作家

明治以降、鋳金・彫金・象嵌の名手が花瓶の名品を残しました。人間国宝(重要無形文化財保持者)を含む作家の作もあり、共箱の銘は評価の重要な鍵となります。

作者名・銘が読めなくても大丈夫です

共箱の署名や器の銘が達筆で読めない、あるいは無銘である——そうしたお品も、こちらで器形・鋳肉・加飾・箱の作りから丁重に見当をつけて拝見いたします。「わからないから」と手放しをためらう前に、まずは一度お見せください。

Chapter 08

用途と場 — 仏花・茶花・華道

同じ銅花瓶でも、置かれる「場」によって、その意味あいは少しずつ異なります。それぞれの文化的背景を知ると、お手元のお品がどのような場で使われてきたかも見えてきます。

仏花(仏前の花立)

仏前を荘厳する三具足(香炉・燭台・花立)・五具足の「花立」にあたるのが銅花瓶(華瓶)です。真鍮や金銅のものも多く、寺院・仏壇に伝わる例が数多くあります。左右一対で用いられることもあります。

茶花(床の間の花入)

茶の湯では、花入に格の順があり、唐銅・古銅の花入は最も格の高い「真」の花器とされます。真塗の花台に据えられ、床の間の主役として、季節の一枝を静かに引き立てます。

華道の花器

立花・生花(せいか)といった格式ある生け花では、重厚な銅の花器が好まれてきました。花を大きく構える様式を、金属の重みが確かに支えます。

このように、銅花瓶は祈りの器であり、もてなしの器であり、花を活かす器でもありました。用途を問わず、まとめてのご整理も承ります。

Chapter 09

銅花瓶・青銅器を伝える美術館

銅花瓶の器形の源流や、金属工芸の名品は、いくつかの美術館・宝物庫で見ることができます。お手元のお品の位置づけを知りたいときの手がかりとして、代表的な場をご案内します。展示は時期・企画によって入れ替わるため、お目当てがある場合は各所の最新情報を必ずご確認ください。

中国青銅器 — 泉屋博古館

銅花瓶の器形の祖である中国青銅器を系統的に見られるのが、京都・鹿ヶ谷の泉屋博古館(公式サイト)です。住友コレクションとして世界的に知られる中国古代の青銅器を、器種・用途・文様のテーマに沿って鑑賞できます。花瓶の器形がどこから来たのかを知る、またとない場です。

金銅の器と金工 — 正倉院・東京国立博物館

奈良の正倉院(宮内庁正倉院事務所/公式サイト)には、奈良時代の金銅の器が伝えられています。東京国立博物館(公式サイト)でも、古代・中世の金工や青銅器が紹介されることがあります。

産地の技 — 高岡

銅器の一大産地・富山県高岡市では、産地としての歴史と技を知ることができます。高岡銅器(KOGEI JAPAN の解説)は国の伝統的工芸品に指定され、花器を代表品目としています。

ご来館前に、最新の展示情報のご確認を

美術館・博物館の展示や公開は、企画や時期によって入れ替わります。上記はあくまで「銅花瓶・青銅器に関連する品を扱うことのある場」の一例であり、常時展示を保証するものではありません。お目当てがある場合は、各所の公式情報で最新の情報をご確認ください。

こうして大切に伝えられる名品がある一方で、世に知られないまま床の間や蔵に眠る銅花瓶も数多く残されています。「これは古い唐物なのか、近代の作家物か、それとも現代の量産品か」——その見極めこそ、古美術商の仕事です。お手元のお品の位置づけを知りたいときも、どうぞお気軽にご相談ください。

Chapter 10

似た品物とのちがい

銅花瓶とよく似た品物に、鉄瓶や陶磁の花入、あるいは真鍮・砲金の量産花瓶があります。見た目や素材が近くても、成り立ちと評価の軸はそれぞれ異なります。違いを知っておくと、お手元のお品の見立てにも役立ちます。

銅花瓶・鉄瓶・陶磁の花入の主なちがい
銅花瓶(唐銅・青銅)鉄瓶陶磁・青磁の花入
用途花を生ける花器湯を沸かす道具花を生ける花器
素材銅・青銅・唐銅鉄陶磁(土・釉薬)
見分けの目安緑青・赤銅の景色。注ぎ口や弦がない注ぎ口と弦(つる)がある焼物特有の肌・釉
評価の見方器形・鋳肉・景色・作者銘・時代・共箱作者銘・地金・状態窯・作者・時代・釉調

また、同じ銅系でも近代以降の量産品と、鋳物師や金工作家の手仕事による作とでは、評価が大きく異なります。均質で軽い地肌のものは量産の可能性があり、鋳肉に味わいと重みがあり、加飾や共箱を伴うものは作家物・時代物の可能性が高まります。見た目が似ていても、本来の作りと来歴を見極めることが、正しい評価の第一歩です。

Chapter 11

銅花瓶の取り扱いと保存

銅花瓶は丈夫な金属の器ですが、だからこそ「良かれと思った手入れ」が価値を損なうことがあります。売却・査定をお考えの場合は、手を加えないことが何よりの保全になります。

緑青・古色
緑青や古色は多くの場合そのものが価値です。金属磨き・研磨剤・酸などで落とすと、時代の景色が失われます。拭くなら乾いた柔らかい布で軽く払う程度に。
水と落とし
直接水を張ると内側から傷むことがあります。花を生ける際は落とし(内筒)を用い、使用後は水気をよく切って乾かします。
へこみ・修理
へこみや割れを素人判断で直そうとすると、かえって価値を損ねることがあります。そのままの状態でご相談ください。
共箱・付属
共箱・箱書・落とし・購入時の資料は、来歴を示す大切な手がかりです。本体とあわせて保管し、査定時にはご一緒にお見せください。
保存環境
直射日光・極端な高温多湿を避け、箱に納めて保管します。急激な温湿度の変化は避けるのが安心です。

「くたびれているから手入れしてから……」というお気持ちはよくわかりますが、古美術においては、当初のままの状態がもっとも尊ばれます。緑青やへこみがあっても、器形・鋳肉・作者の良いものは価値が残ります。まずは現状のまま、お写真をお見せいただくところからお始めください。

Value

銅花瓶の価値を左右するポイント

銅花瓶の評価は、大きさや華やかさだけでは決まりません。
古美術商は、次のような点を一つひとつ確かめながら査定いたします。

01
素材 — 青銅・唐銅か、素銅・砲金か。地金と鋳肉の質
02
時代 — 唐物の古銅か、江戸・明治の古作か、近代作家物か、現代量産か
03
器形 — 砧・尊・鶴首・獣耳遊環など、器形の格と均整
04
産地・作者 — 高岡銅器・京銅器、金工作家の銘
05
加飾 — 象嵌・彫金・塗金など、加飾の技と出来
06
景色 — 緑青・赤銅の色、鋳肌の味わい(時代の景色)
07
付属 — 共箱・箱書・落とし(内筒)の有無
08
状態 — へこみ・割れ・補修・磨きすぎの有無
09
来歴 — 旧家・茶家・寺院ゆかりの伝来
Our Answer
その銅花瓶の真価、古美術商でなければ見抜けません。
Why Morita

銅花瓶の買取を、古美術もりたへ

金属工芸・茶道具・仏具を見つめてきた審美眼で、地金と時代を丁重に見極めます。

1
Connoisseurship

金属工芸を見る、確かな目

銅花瓶をはじめ、銅工芸・青銅器・茶道具・仏具・掛軸まで、古美術全般を見つめてまいりました。地金・鋳肉の見極めから、器形・加飾・時代の判断まで、一点ずつ丁重に査定いたします。

2
Nationwide · Free

全国へ無料出張、秘密厳守

東京・成城を拠点に、全国どこへでもお伺いします。高岡(富山)など銅器の産地からのご依頼も歓迎。出張費・査定料・ご相談料はすべて無料。お譲りいただかなかった場合も費用はいただきません。

3
Track Record

実績に基づく、適正な評価

美術館への収蔵協力、海外オークションハウス(サザビーズ・クリスティーズ等)との取引を重ねてまいりました。国内外の相場観をもとに、銅花瓶の格にふさわしい評価をご提示します。

Track Record

銅花瓶の買取・査定事例

近年のご相談・お取引の一例です。個人が特定されない範囲でご紹介しています。評価額は素材・時代・産地・作者・状態により大きく異なります。

01
唐物の古銅花入(共箱付)|関東地方・蔵の整理に伴い
02
高岡銅器の象嵌花瓶一対|北陸地方・生前整理で
03
金工作家の銘ある唐銅花入|関西地方・茶道具の整理で
04
緑青をまとった尊形の古銅花瓶|東海地方・実家じまいに伴い
05
塗金を散らした銅花入(共箱・落とし付)|東京都・遺品整理で
06
仏前の華瓶・三具足をまとめて|甲信越地方・寺じまいに伴い
Recent Purchases

銅花瓶の買取実績

各地でご縁をいただいた銅花瓶の買取例の一部を写真でご紹介いたします。
青銅・唐銅の花器、唐物古銅、高岡銅器、仏具・茶花の花入など、多岐にわたります。

Eiseidō

英青堂の銅花瓶

黒味を帯びた落ち着いた地肌に、獣頭をかたどった双耳を備えた壺形の一口。胴には鳥の図がさりげなくあらわされた、英青堂の品の良い銅花瓶でございました。

東京都杉並区にて

Bronze Vase

武者図の銅花瓶(象嵌)

金銀の象嵌で武者図をあらわした、見応えのある銅花瓶でございました。図柄の細部まで丁寧に象嵌が施されています。

東京都世田谷区にて

Pair Vases

鳳凰図の一対花瓶

鳳凰図をあらわした、左右そろって伝わる一対の銅花瓶でございました。

東京都三鷹市にて

Flower Vase

花鳥図の銅花瓶

花や鳥を意匠にあらわした銅花瓶でございました。

東京都国立市にて

Bronze Vase

尊形の古銅花瓶

口縁が大きく開き、胴に雷文の飾り帯をめぐらせた重厚な一口。中国青銅器の器形を写した、緑青の景色の良い花瓶でございました。

東京都杉並区にて

Hata Zōroku

秦蔵六の銅花瓶

秦蔵六の銘がある銅花瓶でございました。共箱が付き、金の斑文があしらわれています。

東京都世田谷区にて

Hata Zōroku

秦蔵六の尊形花瓶

共箱はすでに手放されていたお品物でしたが、器面に刻まれた銘から秦蔵六の作と判断いたしました。饕餮文の帯や両耳、透かしの入った高台を備え、古代青銅器を模した造りの良い花瓶でございました。

東京都世田谷区にて

Kobo · Lotus Vessel

蓮葉形の古銅花器

蓮の葉に蛙と蓮花・蕾をあしらった、意匠性の高い古銅花器。時代を経た緑青の色合いに、静かな風情が漂う一具でございました。

秋田県秋田市にて

Takahashi Ryōun · Suiban

高橋凌雲の銅水盤

長方形の銅製の水盤です。胴の側面に、逆巻く波と雲間を翔ける龍を高肉に鋳出し、水晶玉の宝珠をあしらって、巻雲形の四脚で据えた、鋳金家・高橋凌雲による迫力ある一点でございました。

東京都杉並区にて

Xuande Mark

宣徳年製 銅花瓶

「宣徳年製」の款が入った銅花瓶です。張りのある壺形の肩に獣面の遊環耳を備え、胴に一条の帯をめぐらせた端正な姿で、落ち着いた茶褐色の地肌に木製の台座を添えた一口でございました。

神奈川県横浜市にて

※掲載は一例です。状態・付属品・希少性により評価は異なります。

Customer Voice

お客様の声

銅花瓶・銅花入をお譲りいただいたお客様より。

01
遺品整理・関東地方

緑青を落とさなくて正解でした

「汚れだと思って磨こうとしていた緑青が、時代の景色として価値になると教わりました。手を入れる前に相談して本当に良かったです。」

02
茶道具の整理・京都市

唐銅の花入を正当に評価

「茶席で使っていた花入を、唐銅の格や作行きまで丁寧に見立てていただきました。共箱の銘の意味も教わり、納得して手放せました。」

03
生前整理・富山県

産地の高岡でも出張してくれた

「高岡銅器の花瓶が家に何点もあり、産地だからと諦めていました。一点ずつ丁寧に拝見いただき、遠方でも無料で来てくださって助かりました。」

Why a specialist

手放す前に、専門の目を通す意味

銅花瓶は、地金・器形・時代・作者を見極められる専門家に、お早めのご相談をおすすめします。

01
フリマ・ネットオークション

手軽でも、真価が伝わりにくい

写真だけでは鋳肉の質感や緑青の景色、重量感までは伝わりません。重い金属の花瓶は梱包・輸送で破損する事故も多く、専門家以外への安価な譲渡になりがちです。

02
リサイクル・不用品店

早いが、専門評価は難しい

幅広い品を扱う分、地金の見極めや作者・時代の判断までは難しく、金属くず同然にまとめて安価に扱われがちです。共箱や落としの価値まで拾ってもらえないことも。

03
専門の古美術商(もりた)

地金と来歴を見極め、適正に

金属工芸・茶道具・仏具を見てきた目で、一点ずつ地金・器形・時代・作者を確かめて評価。全国無料出張・その場現金・秘密厳守で、大切に手放していただけます。

Flow

銅花瓶 買取の流れ

お問い合わせから査定・現金お支払いまで。お写真がなくてもご相談は承ります。

STEP 01

お問い合わせ

お電話・メール・フォームでご連絡ください。お品の概要やご状況を簡単にお聞きします。

STEP 02

事前査定(任意)

お写真をお送りいただければ、おおよその金額をお伝えします。ご判断の参考にどうぞ。

STEP 03

出張・拝見

ご都合に合わせて全国へお伺いし、現物を丁重に拝見・査定いたします。ご来店相談も可。

STEP 04

ご成約・お支払い

ご納得のうえご成約。原則その場で現金にてお支払いします(お振込みも可能です)。

Service Area

銅花瓶の買取/全国の対応エリア

東京・成城を拠点に、全国47都道府県へ出張買取いたします。富山(高岡銅器)・京都(京銅器)など、銅器・金工の産地からのご依頼も歓迎いたします。
出張費・査定料・ご相談料は、いずれも無料です。

東京

東京都

即日対応
都内 +
首都圏

神奈川・埼玉・千葉

3県+
神奈川県鎌倉市埼玉県千葉県
北関東

北関東

3県+
茨城県栃木県群馬県
甲信越

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東京・成城を拠点に、全国47都道府県へ出張買取いたします。
地元の東京(世田谷・杉並・目黒ほか)、創業の地である神奈川(鎌倉ほか)はもちろん、銅器の一大産地富山・高岡や京都など、全国どこへでもお伺いいたします。お住まいの地域の詳しいご案内は、上の地域名(東京都・神奈川県・世田谷区・目黒区・杉並区・鎌倉市)からご覧いただけます。※「即日対応」は東京都のおおよその目安です。近県・遠方も日程を調整し、実際に多数お伺いしております。上記いずれの地域も、出張費・査定料・ご相談料はすべて無料です。まずはお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
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出張費・査定料・ご相談料はすべて無料です。秘密厳守、全国へ出張いたします。
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本フォームに写真の添付機能はございません。お写真をお持ちの方は、送信後にメールまたはLINEでお送りいただけます(送付方法は受付確認メールでご案内します)。お写真がなくてもご相談は承ります。全体・口縁・高台裏の銘・胴の加飾(光の角度を変えたもの)・共箱の書付が写ったものがあると、より正確にお伝えできます。

送信後、担当者より折り返しご連絡いたします。査定・出張・ご相談はすべて無料、秘密厳守です。

FAQ

銅花瓶の買取 よくあるご質問

Q.へこみや傷、緑青(ろくしょう)がひどい銅花瓶でも買取できますか?+
A.拝見いたします。緑青(青錆)は多くの場合、時代を映す「景色」として尊ばれるもので、必ずしもマイナスではありません。むしろ無理に磨いて落とすと、かえって価値を損なうことがあります。小さなへこみや欠けがあっても、器形・鋳肉・地金・作者の良いものは評価が残ります。手を入れる前に、まずは現状のままご相談ください。
Q.作者や銘がわからないのですが、それでも査定してもらえますか?+
A.はい。作者名や銘が読めなくても、器形・鋳肉(鋳上がりの肌)・地金の質・加飾の技・共箱の書付などから、こちらで時代や作り手の見当をつけながら丁重に拝見いたします。無銘のお品も査定対象です。
Q.共箱(箱)や落とし(内筒)がなくても大丈夫ですか?+
A.はい。共箱・箱書・落とし(花を生けるための金属や竹の内筒)があれば来歴や作者の手がかりとなり評価の助けになりますが、無くても花瓶そのものの作行きを拝見して査定いたします。付属がある場合は、そのままの状態でご一緒にお見せください。
Q.仏壇の花立(花瓶)や、華道・茶道の花入もまとめて見てもらえますか?+
A.まとめて承ります。仏前の三具足・五具足の花立、床の間の花入、茶花・華道の花器まで、用途を問わず拝見いたします。香炉・燭台など他の金属工芸とあわせてのご整理も歓迎いたします。
Q.高岡銅器や、中国の古銅花瓶(唐物)も買取対象ですか?+
A.どちらも買取対象です。富山・高岡の高岡銅器、京の金工、金工作家による近代の名品から、唐物と呼ばれる中国渡来の古銅花入まで、時代・産地を問わず拝見いたします。産地や作者の分かるものはとくに丁重に査定いたします。
Q.出張費・査定料は本当に無料ですか?全国対応ですか?+
A.出張費・査定料・ご相談料はすべて無料です。お譲りいただかなかった場合も費用は一切いただきません。東京・成城を拠点に、全国どこへでも秘密厳守でお伺いいたします。
Q.古い銅花瓶・青銅器はどんなところで見ることができますか?+
A.銅花瓶の器形の源流である中国青銅器は、京都・鹿ヶ谷の泉屋博古館(住友コレクション)で系統的に見ることができます。奈良・正倉院には金銅の器が、東京国立博物館には金工・青銅器が伝えられています。産地としては富山・高岡が高岡銅器の一大産地です。展示は時期や企画によって入れ替わりますので、ご来館前に各所の最新情報をご確認ください。
Q.東京以外の地方でも銅花瓶を出張買取してもらえますか?+
A.はい。東京・成城を拠点に、神奈川(鎌倉ほか)・世田谷・杉並・目黒をはじめ、大阪・京都・名古屋・富山(高岡)など全国47都道府県へ無料で出張いたします。まずはお写真とご所在地をお知らせください。対応エリアもご覧ください。
References

参考文献・関連リンク

銅花瓶の記述にあたって参照した外部の百科事典・美術館・団体の資料です。
器形の源流や産地・技法の詳細は、各リンク先の解説をあわせてご覧いただけます。

泉屋博古館(住友コレクション)
銅花瓶の器形の源流である中国古代青銅器を系統的に所蔵・公開する美術館。sen-oku.or.jp
正倉院(宮内庁正倉院事務所)
奈良時代の金銅の器をはじめ、古代金属工芸の粋を伝える正倉院御物の公式情報。shosoin.kunaicho.go.jp
東京国立博物館「金工・東洋」コレクション
古代・中世の金工、中国青銅器をはじめ、日本と東洋の美術工芸を広く収蔵。tnm.jp(東京国立博物館)
KOGEI JAPAN(伝統的工芸品産業振興協会)「高岡銅器」
国指定伝統的工芸品「高岡銅器」の由来・歴史・製法(鋳造・着色など)の解説。kogeijapan.com/locale/ja_JP/takaokadoki
「高岡銅器」(Wikipedia 日本語版)
高岡銅器の歴史・産地・品目に関する概説。ja.wikipedia.org/wiki/高岡銅器
「青銅器」「Chinese ritual bronzes」(Wikipedia 日/英)
銅花瓶の器形の源流にあたる中国青銅礼器の解説。ja.wikipedia.org/wiki/青銅器/en.wikipedia.org/wiki/Chinese_ritual_bronzes
「象嵌」「華道」「茶道」(Wikipedia 日本語版)
加飾技法と、花器としての用途の背景。象嵌/華道/茶道
ワシントン条約(CITES)付属書
唐物の付属や台座などに用いられる素材の国際取引規制の根拠。cites.org/eng/app/appendices.php

※本ページの記述は各種文献・辞典・美術館公開資料を参考にしつつ、古美術もりたの実務経験に基づいて編集しています。
展示情報・団体情報は各所の運用により随時変更されます。ご来館・お問い合わせの際は最新の公式情報をご確認ください。個別の作品の来歴・時代・作者判定は、実物拝見のうえで慎重に見極めております。

About / Operator

運営者・鑑定者情報

銅花瓶のような金属工芸の査定は、地金と時代を見極める確かな知識と、来歴への敬意が要です。
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屋号
古美術もりた(Antique & Fine Art Morita)
所在地
〒157-0066 東京都世田谷区成城3-4-3
小田急線「成城学園前駅」より徒歩8分(ご来店は完全予約制)
電話/受付
03-3415-1670 年中無休 9:00–18:00
創業
神奈川県鎌倉市にて創業。現在は東京・世田谷区成城に拠点を構える古美術商です。
取扱分野
銅花瓶・銅花入・銅工芸・青銅器・金属工芸をはじめ、茶道具・仏具・仏像・螺鈿細工・蒔絵漆器・堆朱・書画・中国美術など古美術全般。
鑑定・実績
古美術商として長年、金属工芸・茶道具・仏具と向き合ってまいりました。美術館への収蔵協力、海外オークションハウス(サザビーズ・クリスティーズ等)との取引を重ねております。
古物商許可
東京都公安委員会 第303282320966号
特別国際種事業者
登録番号 第00596号

※査定・出張・ご相談はすべて無料、秘密厳守でお伺いいたします。許可・登録の詳細はご利用案内をご覧ください。